コロプラ渾身の新作アプリ、「白猫プロジェクト」をプレイしてみたけれど

公開日: : 最終更新日:2016/03/07 アプリ       

  

会社員A@クリーニングスです。

つい先日Android版が先行してリリースされた、コロプラによるアクションRPGの無料アプリ「白猫プロジェクト」。コロプラと言えば様々な位置ゲーアプリや、最近では「魔法使いと黒猫のウィズ」が大ヒットしている人気ゲームメーカーですが、そのコロプラが「本当のRPGを作る」との意気込みでリリースされたのがこの「白猫プロジェクト」となります。

Screenshot_2014-07-19-13-35-42

以前にも書きましたが、私はガチャなどによる課金を伴うソシャゲは嫌いでして、基本的にはやりません。しかしたまたま見かけた開発者によるインタビュー記事が非常に面白かったので、ゲーマーかつアプリ開発者の目線で3日ほどプレイさせていただいた感想と考察を書きます。

プレイしてみた感想

結論から言うと、この作品は素晴らしいです。過去の名作のいいとこ取りと言っていいくらい長所のエッセンスを取り込んでおり、ファミコン世代から最近のスマホゲーム世代まで、幅広く楽しめる内容になっています。新しいけど、どこかレトロかつ懐かしい、そんな作品です。

また、課金要素などソシャゲのテンプレート的なシステムも取り込みつつ、既成概念を壊すことにも挑戦されています。基本的なゲームシステムを含め、今後この方式をパクるメーカーが多々出てくるのではないかと思われるほど絶妙な仕上がり。

よってゲームとしては自分の中では満点だったのですが、それだけハイクオリティーな作品ということは、プレイするデバイスにも相当のスペックが求められます。未だに携帯キャリアの2年縛りによってロースペック機を使っている私は、ゲーム以外の部分でだいぶ苦しめられることになりました。この作品の魅力を100%楽しむには、最新クラスの機種が推奨です。

では、詳しい紹介や感想など、順を追って書いていきます。

ゲームの概要

「白猫プロジェクト」は、「天空の城ラピュタ」や「グランディア」などを彷彿とさせる、超王道RPGのストーリーが展開されるアクションRPGです。ここまで直球で来られると逆に気持ちいいですし、今の若い世代には新鮮かもしれません。

Screenshot_2014-07-19-14-11-32

Screenshot_2014-07-19-14-10-43

そしてコロプラからは「ワンフィンガーRPG」という新しいコンセプトが提示されています。その実現に大きな役割を果たしているのが、「ぷにコン」と名付けられた新しい操作インターフェースです。

「ぷにコン」とは何かを知るには、百聞は一見にしかずですので、以下の動画をご参照ください。

動画で紹介されているように、画面の全てが操作キーであり、同時にアクションボタンの役割を果たしています。従来のスマホゲームではタッチパネル上に仮想的なコントロールパッドが用意されているものが多かったのですが、触感の乏しいタッチパネルではいまいちピンと来ませんでした。

しかし、この「ぷにコン」はちょっと一味ちがいます。言葉ではうまく説明できませんが、ゲームに大切な要素である「本能的な気持ちよさ」がありました。

さらに、画面のどこをタッチしてもいいというのは非常に大きなメリット。画面そのものが操作部を兼ねるスマホゲームでは、操作する指で画面の一部が隠れてしまう欠点がありましたが、それを完璧に補うことができています。

このぷにコンと、スマホの基本的な操作であるスワイプや長押しタップなどを組み合わせることにより、アクションパートは全て指1本で操作することが可能です。また、利き腕によって操作性を切り替える設定も用意されています。

そして先ほどのインタビューにも書かれていましたが、人間がスマホを使うときの自然な姿である「縦持ちの画面」にこだわることにより、徹底的にスマホに最適化された「ワンフィンガーRPG」のコンセプトが実現されています。

このように、超王道RPG ×スマホ最適化×新しい操作感が、「白猫プロジェクト」を形作る基本的な要素です。

ゲームの進め方

進め方としては、このようにワールドマップ上の行き先をタップして、クエストを選択し、消化していく形です。なお私のユーザーネームは画像の通りですので、いつでもフレンド申請お待ちしてますw

Screenshot_2014-07-19-14-04-28

クエストは行き先ごとに複数のものが用意されており、それぞれストーリーパートとアクションパートに分かれています。ストーリーパートを選ぶと一度消化したストーリーを何度も見られるので、急にアプリが落ちたり、通信が切れたりしても、後から見直すことができます。このあたりもスマホに最適化されているなと感じました。

アクションパートについては、「ゼルダの伝説」、「聖剣伝説」、「キングダムハーツ」などの名作のエッセンスをまとめて、さらに指1本でのプレイに簡略したような形です。連打で勝手につながるコンボ、長押しからの必殺技、スワイプによる回避など、どれも簡単すぎず複雑すぎず、すぐに覚えることができ、なおかつプレイヤーの熟練によるテクニックも必要とされ、絶妙なバランスになっています。

プレイヤーが操作できるのは1名だけで、最大4名のパーティーキャラを状況に応じて切り替え、使用します。そして従来のソシャゲと同じく他のプレイヤーキャラ(フレンド)による助っ人が常に1名参加することになりますが、こちらはAIによる自動操作です。

キャラには6種類のクラスが用意されており、それぞれ装備できる武器が違います。武器によって操作感も異なるのですが、得意とする敵の属性も異なりますので、それによってキャラを切り替える戦略的な要素もあります。バランスの良いパーティー編成が必要になってきます。

Screenshot_2014-07-19-13-49-23

ここは他のオンラインゲームのように主人公のクラスを自由に選択できるのかと思ってましたが、残念ながら「剣士」で固定されていました。ある程度自由にカスタマイズできた方が、より感情移入できると思ったのですが、ストーリー重視という作品の性質上仕方ないのかもしれません。

そしてソシャゲではおなじみ、曜日や時間帯によるイベントクエストも用意されています。クリアすれば貴重なアイテムが入手できたりしますので、通常のクエストでストーリーを進めつつ、並行してイベントクエストをこなしていくという従来のソシャゲ形式が、このゲームの基本的な遊び方になります。

Screenshot_2014-07-19-15-10-58

しかし、ここで従来のソシャゲとは根本的に違っているところが1点だけありまして、白猫プロジェクトには「スタミナ」、つまりゲームのプレイ回数制限にあたる概念がありません。つまり時間さえあれば無制限に遊ぶことができますし、クエストに失敗しても特にペナルティ要素もありません。従来はこのスタミナを回復させるために課金要素があったのですが、 この作品ではそれを一切撤廃したことになります。

そうなると、ゲームの内容が面白ければいくらでも遊んでしまうことになり、ハマってしまえばネトゲ廃人のエリートコース一直線です。この作品ではスタミナ以外でも課金要素が多々用意されていますので、長く遊べば遊ぶほど課金の機会が増えるという判断に至ったのかなと感じました。

しかし従来のソシャゲのようにコンプガチャ的な要素も今のところありません。後述しますが課金についても純粋にプレイ時間をショートカットできるようなものばかりですので、このスタミナ要素の撤廃は、それだけゲームの面白さに自信を持っているということの表れであるように見えました。

成長システムなど

この作品には、「キャラ」と「武器」の2種類のガチャが用意されています。これで仲間を増やしたり装備を整えたりします。

Screenshot_2014-07-19-13-48-23

Screenshot_2014-07-19-13-48-44

ガチャには「ジュエル」と呼ばれるアイテムが必要です。これを課金で購入すると5個で大体100円ですので、リアルマネー換算で1キャラ500円、1武器300円という価格になります。しかしクエストでジュエルを入手できる機会も多々あり、今のところ1日約2時間×3日間プレイして100個くらいは入手できていますので、恐らく無課金でも問題なく楽しめそうな感触です。

Screenshot_2014-07-19-14-09-19

そして入手したキャラは、クエストで入手できる「ルーン」や「ソウル」と呼ばれるアイテムを使って成長させることができます。その方法はファイナルファンタジー10の「スフィア盤」とそっくりだったりするのですが、従来のソシャゲのようにカードを合成するシステムよりも感覚的に自然ですし自由度があって面白いです。

Screenshot_2014-07-19-13-50-18

同じく、武器についても「鍛冶屋」で成長させることができます。クエストで入手したお金で「強化」し、レベルがMAXに達したら特定のアイテムを合成して「進化」させるというオーソドックスな流れ。

Screenshot_2014-07-21-13-56-09

Screenshot_2014-07-21-13-55-52

このようにキャラと武器の成長が個別に設定されており、課金要素もそれぞれに設定されています。キャラの成長では「ルーン」や「ソウル」が無くても「ジュエル」を使って成長させることができますし、武器の成長においてもガチャで入手した別の武器を売却すれば、そのお金で強化が可能です。ただし武器の進化だけは「ルーン」が必須のため今のところ課金要素はありません。

また、通常の冒険パートとは別に、「タウンパート」と呼ばれる成長システムがあります。

Screenshot_2014-07-19-14-56-09

ここで建築した建物の種類によって、定期的にお金が入手できたり、キャラのパラメータにボーナスが付いたりします。そして建物をお金で成長させることにより、得られるボーナスも大きくなる仕組みです。ここには一部「ジュエル」が利用できる建物もありますが、基本的には課金要素はありません。

古くは「シムシティ」や「A列車に行こう」から始まった街づくりゲーム。王道RPGでこういう街づくりの要素を盛り込んだのは「ドラクエ7」や「ダーククロニクル」など。最近のソシャゲでは「ハコニワ」や「クラッシュ・オブ・クラン」、「神界のヴァルキリー」なんかがありますが、多くのゲームでこういうシステムが採用されているのは、「街を作りたい」という人間の本能的な欲求が根底にあるのだと思います。「白猫プロジェクト」でもそのへんをきっちり押さえにきています。

また、仲間にしたキャラクターは街の中で生活しており、話しかけることによって親密度が深まります。親密度が上がるとキャラのサイドストーリーが見られたり、新たな成長パラメータが解放されるという要素も盛り込まれていますので、相次ぐ新キャラリリースによって旧キャラが使い捨てになりやすいソシャゲと比べて、キャラを大事にしている印象でした。

他にはこのように、成長をショートカットするタイプの消費アイテムが課金要素としてピンポイントで用意されています。

Screenshot_2014-07-19-14-05-08

あらためて総評

というわけで、ゲームの基本的な進め方としては、通常のクエストとイベントクエストでストーリーを進めつつアイテムを入手。そのアイテムを使って、キャラや武器を育成したり、タウンを育成したりという流れの繰り返しになります。

ここまでに書いたように、古きよきRPGの良いエッセンスを様々なところで引用したオーソドックスなゲームシステムとなっており、あまりソシャゲという感じがしません。一昔前ならコンシューマーゲームとして5000円くらいで売られてても全然おかしくない感じ。このクオリティーのゲームを無料で遊べるというのは冷静に考えると異常というか、ゲーム業界のビジネスモデルが全然変わってしまったのだなと感じました。

課金要素については、スタミナ課金もありませんし、複数のアイテムをガチャで手に入れて新たなアイテムを手に入れる「コンプガチャ」的な要素もありません。「キャンペーン期間中だけいきなりレベルMAXのキャラがガチャで登場!」みたいな、何のためにRPGやってるのかさっぱりわからないクソみたいなイベントも今のところありません。

課金は全般的に「成長にかかる時間をショートカットする」という1点に集約されており、本当にゲームの面白さだけを武器に正々堂々と勝負をしているように見え、非常に好感が持てました。これなら純粋に創作物への対価としてお金を支払っても全く問題ないレベルだと思います。

願わくばこのまま変な方向に走ることなく、今後の他のソシャゲのお手本になって欲しいと思えるような作品でした。

ハイクオリティならではの問題点

とまぁ、コロプラからお金もらってるのかと思うくらいの絶賛ぶりだったのですが、最後に少しけなしておきます。冒頭にも書きましたように、このゲームはロースペックのスマホではまともに動きません。

私の所有しているスマホはAQUOS PHONEのSH106。2012年の夏モデルで、デュアルコアのAndroid4.0搭載機種なのですが、とにかく動作がモタつくのと強制終了の嵐です。クエストパートで敵の数が増えてくると、かつてファミコン版のマリオ3でクリボーが8匹出てきた時のように、カクカクして何をしているのか全くわからなくなります。操作のレスポンスが遅いので、スワイプによる攻撃の回避もままならない状態です。

そんな状態ですので、巨大なボスキャラやステータス異常のトラップなんかよりも、一番怖いのはエリアマップ切り替え時にアプリが落ちることです。クエスト終了時であれば再起動後も結果は残るので問題ありませんが、ボスバトルの直前だったりすると燃え尽きて灰になります。

これは通信環境も大きく影響していまして、東京や大阪市内ならともかく、自分のように地方都市の3G通信では非常に厳しいです。LTEやWi-Fiは必須。我が家の場合たまたま無線ルーターを買い替えるタイミングだったので、300Mbpsにすると少しマシになりましたが、古い100MbpsのルーターではWi-Fiでも3Gと全然変わらないひどさでした。

そして極めつけとして、バッテリーの消耗が激しすぎること。SH106でプレイしていると大体1分につきバッテリーが1%無くなります。10分もプレイしていると本体の温度上昇によって画面は暗くなり、IHヒーターかと思うくらいの発熱ぶりを見せてくれます。冬場ならともかくクソ暑い真夏にこれは勘弁していただきたい。

モタつきや強制終了はともかく、バッテリーだけは避けようがありませんので、もうこの作品を外でプレイすることは完全にあきらめました。2年縛りの終了まであと2ヶ月ほどですので、それまでは家庭用ゲームとして楽しみたいと思います。

最後にアプリ開発者の視点から

さて、長々と書きましたがこれで最後です。

この「白猫プロジェクト」、久々に王道ど真ん中の良いゲームに出会うことができたと思います。今後のスマホゲームに大きな影響を与え、かつ家庭用ゲームからスマホゲームへのシフトをひしひしと感じさせられる作品でございました。

それと同時に、大手メーカーさんの技術力を改めて感じると共に、個人開発の厳しさを改めて感じます。どうすればこのような大作ゲームをプレイしている合間に、個人が開発したアプリをプレイしてもらえるのか?あまりイメージが湧かないというか、ますますリアリティが無くなってきました。

本格的にゲームを楽しみたい人は、今後ますます大手の方に流れていくように思いますので、個人が勝負しようと思ったら徹底的にライトユーザーを狙わないといけないのかもしれません。そこまでガッツリとゲームをやらないような層に対して、ちょっとした時間つぶしや、宴会でのネタになるような作品など。

元々、個人開発で戦える土俵はそのへんにしか無かったのかもしれませんが、業界が成熟すればするほど土俵は小さくなっていくと思いますので、ますますヒットの確率は減ってくることでしょう。こういう普通のマーケ的な発想ではなく、もっと発想を飛躍させたり、話題づくりを狙っていくような戦い方が必要になってくると感じました。

というわけで我々クリーニングスは今後も引き続き、消える魔球並みの変化球で勝負していきたいと思います。

※その後、引き続き1ヶ月ほどプレイしての感想第2弾を書きました →コロプラ渾身の新作アプリ、「白猫プロジェクト」をプレイしてみたけれど その2

・データが壊れたときはこちらの記事:バックアップ登録なしで『白猫プロジェクト』の壊れたデータを復旧させようと試みた話
・プレイをやめてしまった人はこちらも記事もどうぞ:多忙な私を再びアクティブユーザーに戻した『白猫プロジェクト』のグロースハック手法を考察してみた
・似ていると言われていたあのゲーム:スクエニの新作『グリムノーツ』が『白猫プロジェクト』に似てると言われてたので実際にやってみた感想

  

<<テレビでも紹介された最新作『エクストリーム断髪式』絶賛公開中!>>



<<記事をシェアして頂けると泣いて喜びます>>

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

関連記事

abema-tv-00

無料インターネットTVアプリ『AbemaTV』のすごいところを90秒でざっくり説明

会社員A@クリーニングスです。 サイバーエージェントさんが4月11日開局の『AbemaTV』で動画に本格参入するということで

記事を読む

-shared-img-thumb-MAX86_gaijinnohannouryoute20140531_TP_V

SoftbankメールアプリのGooglePlayレビューが荒れまくっている理由が目を疑うレベル

会社員A@クリーニングスです。 先日から引き続き「破壊的イノベーションの理論」をテーマにお話をさせて頂いてましたが、ちょっと

記事を読む

sense8

Netflixのオリジナルドラマ『sense8』を観ながらあの名作レトロゲームを思い出した

会社員A@クリーニングスです。 今年の9月から日本でもサービス開始した定額動画サービス『Netflix』にすっかりハマってお

記事を読む

※公式から借用

TwitterクライアントのTweechaから学んだ、ツール系アプリで話題になるネタを作る方法

会社員A@クリーニングスです。 先日はいろいろと醜態をお見せしてしまいましたが、予定どおりAquos CrystalからXp

記事を読む

Screenshot_2016-03-09-21-50-26

おっさんのメガネをひたすら叩き割ってお金を稼ぐ仕事をしてみたい

会社員A@クリーニングスです。 DVDレンタルでおなじみのゲオネットワークスさんが、「オヤジ」をテーマにしたカジュアルゲーム

記事を読む

  • cleanings3_old2

    主にスマホ向けのバカゲーアプリを開発しているユニット「クリーニングス」のサイトです。アプリ開発やアプリで稼いだお金の話、この活動で学んだこと、気付いたことなんかを書いてます。たまにどうでもいい話も書きます。

    詳しい紹介はこちら


  • 記事を更新したらツイートします!

  • follow us in feedly
  • Sorry. No data so far.

      
    • cleanings3_old2

      主にスマホ向けのバカゲーアプリを開発しているユニット「クリーニングス」のサイトです。アプリ開発やアプリで稼いだお金の話、この活動で学んだこと、気付いたことなんかを書いてます。たまにどうでもいい話も書きます。

      詳しい紹介はこちら


    • 記事を更新したらツイートします!

    • follow us in feedly
PAGE TOP ↑