ブーストによるアプリランキング操作について個人開発者はどう向き合うべきか?

公開日: : 最終更新日:2016/05/22 アプリ開発, 個人的なつぶやき       

  

会社員A@クリーニングスです。

今日はこちらのツイートをきっかけに、改めて考えたことを書き留めておきたいと思います。


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「お小遣いアプリ等連動型のブースト広告」とは何か?

ざっくり乱暴に言いますと、お金を使ってアプリランキングを操作するための仕組みです。

いわゆる「おこづかいアプリ」といったものを使って、ユーザーが無料アプリをインストールする代わりにポイントなどの金銭的な報酬を提供することで、アプリダウンロード数の水増しを行います。つまり本来はその順位にいないはずの作品がランキング上位に来るという珍妙なことになるわけですね。あくまでも無料ランキングだけの話ですが。

このあたりの仕組みについてはアップトーキョーさんというサイトが宇宙一詳しいので、ご興味があればそちらをどうぞ。

で、今日はこのブーストについて、私が個人としてどう感じているか、3つの観点で考えをまとめてみました。

コアなゲーマーとしての観点から

これはもう率直に言って、ブーストを使っているアプリは目ざわりでしかないですねw

こっちとしては、今どういうアプリが面白くて売れているのか知りたい、新しいアイデアやコンセプトで作られた面白いアプリに出会いたいという動機でアプリストアのランキングを見ていますので、そこに本来の実力とは違うものが表示されているのは、ものすごく邪魔なんです。

最近はアップトーキョーさんのおかげで、どういうアプリがブーストされたものなのか一発でわかるようになりましたが、それまでは「お、これ面白そう、ランキングも上位だしチェックしとこう」とか思ってインストールしたら、思いきり有名作品のパクリだったりして貴重な時間を奪われることが多々ありました。

たとえ判別ができるようになっても、それがゲスい内容のアプリだったりしたら見るだけでストレスを感じますし、常に新しい刺激に飢えている1ゲーマーとしては、ブーストされたアプリというのはアダルトサイトにおける騙しリンクのように煩わしい存在だと感じています。

普通の社会人としての観点から

ただ、ビジネスマンの観点で客観的に見ると、こういう考えでアプリストアを利用してる人って、ユーザー全体の5%もいないんだろうなと思います。

ほとんどの普通の人はヒマつぶしとしてアプリを楽しんでいるわけで、それが本来のランキングとは違うとか、何々のパクリだとか、そんなことは全く気にしていないと断言できます。そんなことを考えているのは、業界関係者とかコアなゲーマーくらいでしょう。

そもそもゲームというものは耐久消費財などと違って娯楽であり、音楽や文学などと同じ性質のものです。そこから広げて考えると、たとえば音楽業界なんて昔からパクリとか事務所のゴリ押しとかが横行しているわけで、AKB商法に見られるようなランキング操作も当たり前の世界です。

そういう「メジャー」な音楽に対するアンチテーゼとしてのインディーズ音楽は常に存在していて、メジャーに対する反抗心がインディーズとしての存在意義になっていたり、そういうアンダーグラウンドなものを好むファンも一定数存在したりで、光あれば必ず影が存在するように、そこにはもう完全にエコシステムが出来上がっています。

文学の世界においても大衆文学に対する純文学が存在し、「ニセモノに群がる大衆」と「ホンモノを楽しむ知識人」的な対立構造は必ず生まれてきます。私は読んでいないので評価できませんが、最近ではピース又吉さんの「火花」が出版界における久々のスマッシュヒットということで、実力以上にゴリ押しされているというような意見も目にしたことがあります。

このような見方をすると、結局コンテンツビジネスというものは、そのほとんどが「ライトなユーザー」によって消費されるものであり、その是非はともかくブーストという仕組みはその本質を突いた秀逸なビジネスではないかと思います。

アプリ開発者としての観点から

で、最後にアプリ開発者であるクリーニングスとしての観点ですが、こちらについては正直、今の自分たちにはまったく影響が無い話だと認識しています。

もちろん、現時点で自分たちのアプリがランキング上位で競うようなレベルではないからというのが一番なのですが、そもそもブーストができる資金を持っている会社というのは、そこそこ一定のクオリティのものを作っていますので、たぶんブーストをしなくても、そこそこランキングの上位に入るんじゃないかと思うんですよ。出会い系アプリとかは微妙ですけど。

それでもブーストをやるのって、結局大手メーカーとかも含めて、他の競合他社も同じことをやっているからであって、先にやめた方が負けるというチキンレース的な状況になっているような気がするんですね。シークレットシューズでこっそり身長ごまかしてたら、いつの間にか周りもみんな身長高くなってて、しまいには竹馬に乗った大道芸人みたいな奴も出てきた、みたいなw

そんな状況であれば、仮にこの世から突然ブーストというものが無くなったとしても、実質ランキングってあまり変わらないんじゃないかと。別にそれで個人開発者のアプリがいきなり上位にランクインするような気もしないので、普段から大手メーカーとランキング上位でしのぎを削っているようなデベロッパーでもない限り、実害は無いと考えています。

まとめ

というわけで、最後にざっとまとめると、

ゲーマーとしてはブーストアプリは目ざわりで仕方ないけど、エンタメ業界なんて所詮そんなもんだと諦めつつ、アプリ開発者としても今のところ実害は感じていないので、そんなことにイラついているよりは面白い作品を作るためにがんばろう。

・・・という感じですかね。

ただ、そんなもんだと諦めつつ傍観しつつも、面白くないものは面白くないとはっきり言うべきだと思いますし、面白くないものを面白いように見せかける仕事をしている人に対しては冷たい視線を向けるのが、ものづくりに携わる人間としては必要なモラルだと思います。

それがゲームという文化を創ってきた先人への敬意だと思いますので、私としては今後もそのスタンスを大切にしていきたい所存です。

では、本日はこのへんで。

  

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