2016年4月にプレイしたスマホゲームからの学びを開発者目線でまとめてみた

公開日: : ゲーム       

  

会社員A@クリーニングスです。

日頃からトレンド調査として、アプリランキング上位やレビューで紹介されて気になったアプリはひととおりチェックしております。本日はここ1ヶ月くらいの間にプレイしたスマホゲームの中から、いくつか感想などをまとめて紹介します。

予言者育成学園

「予言」をテーマに、ゲームの世界を現実の世界とリンクさせるという面白いコンセプトの作品。

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基本は、「時事ネタなどの結果を予測(予言)する」→「モンスターとのバトル」→「ストーリーを進行させる」の繰り返しです。あくまでもファンタジーの世界で、修行として架空の世界(日本)の出来事を予言するという設定が面白い。

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「予言テスト」はこんな感じですが、まさか文枝師匠のズッコケる回数を予言することになるとはw 他にもスポーツの試合の予測とか、あまりにもファンタジーの世界観とかけ離れた予言とのギャップが若干シュールです。

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バトルでは予言者らしく敵の行動を先読みする「絶対予知」という要素もありますが、基本的には半オートバトルで味方モンスターが戦うという古典的なカードバトル系ソシャゲ風のシステムです。

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ストーリーは先ほどのスクリーンショットにもあったように、縦読みでテキストを読み進めていく感じです。雰囲気的にはまんまライトノベルという感じ。

総合的な感想としては、「予言テスト」以外は特にゲームとして学べそうな要素は無いと感じました。グラフィックとか世界観は緻密に作りこまれてる感じなので、文字を読むことが苦痛じゃなくて、ラノベ的な雰囲気と古典的なカードバトルが好きな人は楽しめるかと思います。

Heaven×Inferno(ヘブン×インフェルノ)

あの『スターオーシャン』『ヴァルキリープロファイル』を手がけたトライエースさんによる期待の超大作。

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ストーリーは『デュラララ!!』など人気ラノベの作者である成田良悟さんが担当ということで、オープニングからいきなり謎めいた重厚な世界観を見せてくれます。

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バトルの画面はこのとおり超美麗なグラフィックで、見るからに面白そうな感じなのですが、なぜかプレイしてて全然気持ちよくない。その要因をいろいろ考えていたのですが、整理してみると残念な点が3つほどありました。

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まず、バトルは右下のボタンを押すことによって各キャラが攻撃を行うという『ヴァルキリープロファイル』的なシステムなのですが、押してから攻撃開始までに微妙にタイムラグがあるため、いまいち直感的な気持ちよさに欠けます。

そこはキャラの特徴や隊列による違いなので戦略的に楽しめる要素なのかもしれませんが、『ヴァルキリープロファイル』や『ブレイブフロンティア』のような、タップによるコンボの爽快感を期待するユーザーは肩透かしを食らうかもしれません。

次に、上記の画面を見ればわかるとおり、画面上と左側にゲージがあります。これらはいずれもバトルでコンボをつなぐために必要なゲージです。そして攻撃は前述のとおり右下のボタンをタイミング良く押さないといけない。つまり3つの場所を常に確認しながらバトルを行う必要があるのですが、これがなかなか難しくて目が追いつきません。

慣れの問題もあると思いますが、忙しくてせっかくの美麗グラフィックを見ているヒマが無いので、非常にもったいない。これがさっきの直感的な爽快感に欠けるところと相まって、ユーザー体験を著しく損なっていると感じました。

そして最後はどうしようもない問題かもしれませんが、バッテリーの減りが半端ないですw

私が使用している機種は比較的高スペックなはずの「Xperia Z5」ですが、それでも猛烈に発熱しながら1分に1%を超える勢いでバッテリーが失われていきます。これだけの画像処理を行っているわけですから仕方ないのかもしれませんが、1回のクエストにかかる時間も長いため、とても長時間続けてプレイしようという気にはなれませんでした。

世界観やグラフィックは好きな感じなので、個人的には非常に残念な作品です。他にも同じ印象を受けた人が多いためか、現時点ではGoogle Playのレビューも2.8と荒れまくっております。今後の改善に期待です。

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学ぶべきところとしては、やっぱりボタンを押した瞬間、即座に何らかの反応を感じられるようなインタラクティブ性が、スマホゲームには重要だと感じました。逆に言うとシンプルなカジュアルゲームはそのへんが命なので、ちゃんとヒットしている作品ではそのへんが飛びぬけたものが多いです。

サムライ地獄

そしてこちらは対照的に「直感的な爽快感」が飛びぬけている好例のような作品ですね。

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最初は横スクロールのアクションかなと思ったのですが、ひたすらタップを繰り返すだけのシンプル操作のクリッカーゲームでした。ただ、それでも面白いし気持ちいい。とにかく敵を斬りつける感覚が、タップと共に指までストレートに伝わってくる感じです。

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それでいてキャラの成長要素などもしっかり作りこまれていて、レベルアップに伴うゲームバランスも抜群。ちゃんとストーリーもあるし、わかる人にはわかる危険なネタが散りばめられていたりと、最新のトレンドに則ったカジュアルゲームとしてはお手本のような作品でした。

拘束少女

そして同じくクリッカー系としては、レビューでたまたま目にした、このけしからん感じの作品も遊んでみましたw

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ひたすらタップを繰り返して、少女の拘束具を破壊するというこのゲーム。最初は顔にも拘束具が装着されているため、まず破壊すると顔が拝めるようになる。足の拘束具を破壊すると、超あざとい感じで足をブラブラさせるようになるw

そんな感じで超シンプルなゲーム性、というかゲームと言っていいかもわからないような作品なのですが、見事に男性の欲望を刺激しながらアプリでの収益化に成功している作品ではないかと思います。広告の見させ方も上手いです。

このメーカーは他にも女の子の絵だけ変えて、テンプレで同じような作品を大量に出しているのですが、その徹底ぶりにも脱帽です。これPixivとかで絵の上手い人を見つけてきたら、いくらでも同じような収入源を量産できますね。なんならガチのアダルト版も開発して、このアプリから誘導すればもっと稼げるのでは?すでにやってるかもしれませんがw

実は我々も2年以上前に『オヤジカウンタ』という、爽快感と後味の悪さ抜群のクリッカーアプリを出しているのですが、これがもう面白いくらい鳴かず飛ばずでした。ごく一部の変わり者には熱狂的な賛辞を頂きましたけどw

oyajicounter2

それでも当時は作品の見せ方とか、ユーザーのモチベーションを高める仕組みとか、広告の使い方とか全然わかってなくて、もっと工夫できる余地は腐るほどあったと思うのですが、上記のけしからん美少女アプリ達はそういうところを改めて学ばせてくれました。

ひとたがやし

そして本日最後の作品はこちら。レビューサイトでは「雰囲気ゲー」などと評価されていますが、まさしくその通りで独特の世界観と雰囲気を持った作品です。

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基本の遊び方としては、「畑を耕す」→「苗木を植える」→「収穫する」→「収穫した『ひと』と『なにか』を戦わせる」という流れで、書いてて気付きましたけど上記のタイトル画面そのままですねw

システムの本質だけを捉えると、よくある「放置育成ゲーム」で、もうこのジャンルは似たような作品が多すぎて正直お腹いっぱいの感があったのですが、まだまだこういう表現の仕方があったのかと感心させられました。

たとえば「耕す」にしても、単にタップやスワイプではなく、特定の方向へのスワイプをタイミングよく繰り返すという音ゲーライクな操作感で、なおかつ少しずつ操作の上達を楽しむことができるという、脳トレ的なゲーム性にもなっています。

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で、「なにか」との戦いはこんな感じですが、敵のデザインがなかなかグロくて退廃的。というかこのゲーム全体のデザインとして、音楽も含めて終末的な悲壮感や退廃感が漂っております。好きな人はとことんハマりそうな不思議な雰囲気。

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先ほども述べましたように、すでにゲームとしては進化が止まりつつある放置ゲーというジャンルにおいて、世界観や雰囲気を作りこめば、まだまだイケるんだということを証明してくれる良作だったと思います。

まとめと考察など

スマホゲームのヒット作をいろいろ分析していますと、とにかく「シンプルで直感的な操作×爽快感×独特の世界観」の3つの組み合わせが優れているものが成功しているケースが多いと思います。

今回取り上げた5つの作品では、残念ながら超大作の『Heaven×Inferno』はそのへんのピントが非常にズレており、逆にカジュアルゲームの『サムライ地獄』『ひとたがやし』は、そのへんのツボを押さえまくっているなと感じさせられました。

恐らく、スマホゲームにおいてこれ以上、家庭用ゲーム的な「超大作」のクオリティを追求したとしても、どこかで行き詰まると思います。家庭用には家庭用の、スマホにはスマホの強みがあるはずです。

今のスマホゲームはいかにライトユーザーを取り込んで、スキマ時間に手軽に遊ばせるかがポイントでありながら、市場的にはどんどんリッチなものを求める傾向にはありますが、それはグラフィックなど見た目の問題であって、根本的なゲーム性はシンプルなものでないと受け入れられないと思います。

コアなゲーマーというニッチな層を狙って、細かいゲーム性まで作りこんでいく道もあるにはあると思いますが、「基本無料」というフリーミアムなビジネスモデルでは開発費をペイするのは難しいでしょう。

一方で、このように「ちゃんとしたゲーム」をウォッチしていますと、ブーストで無理やりランキングを上げているゲームは何となく雰囲気でわかるようになってきますw あれはあれで商売として必要なものかもしれませんが、ゲームという文化の進歩においては全く何の価値もないモノなので、ネタとして面白いもの以外は今後も参考にすることは無いかと思います。

我々としては開発者さんの魂が込められた「ちゃんとしたゲーム」からいろいろ学ばせて頂き、少しでも良い作品を作れるように頑張りたいと思う次第です。

では本日はこのへんで。

  

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